えんどうの種まきには、秋まきと春まきがあります。どちらが向いているかは、住んでいる地域で変わります。関東・九州は秋まきが一般的で、北海道は春まきだけです(東北などの寒冷地は、春まきと秋まきの両方の目安が出ています)。
この記事では、えんどう(絹さや・スナップえんどう・実えんどう)の種まき時期を地域別に整理し、秋まきで失敗しやすい「冬越し」のコツと、支柱・整枝・収穫までをまとめました。
えんどうは3種類:どれを育てるか決める
タキイ種苗の資料では、えんどうは次の3つに大きく分けられます。種まきの時期は共通で、収穫のしかたがちがいます。
| 種類 | 収穫のタイミング(タキイ種苗) |
|---|---|
| 絹さや(きぬさや) | さやの中の実が少しふくらみはじめたころ |
| スナップえんどう | 実が十分ふくらんで、さやが鮮やかな緑色になったころ。さやごと食べられる |
| 実えんどう | 実がふくらんで、さやにしわが出はじめたころ |
いずれも、とり遅れると硬くなります。若いさやで収穫するのが目安です(タキイ種苗)。
えんどうの種まき・収穫時期(地域別の早見表)

| 地域 | 春まき | 秋まき | 収穫 |
|---|---|---|---|
| 寒地(北海道) | 3月中旬〜4月中旬 | — | 6月中旬〜7月中旬 |
| 寒冷地 | 3月上旬〜4月上旬 | 10月上旬〜11月中旬 | 春まき 6月上旬〜7月上旬 秋まき 4月下旬〜6月下旬 |
| 中間地 | 2月下旬〜3月下旬 | 10月中旬〜11月下旬 | 春まき 5月下旬〜7月上旬 秋まき 4月中旬〜6月下旬 |
| 暖地 | 2月中旬〜3月中旬 | 10月中旬〜12月上旬 | 春まき 5月中旬〜6月下旬 秋まき 4月上旬〜5月下旬 |
家庭菜園アプリ「まきどき|うえどき」の元データ(アタリヤ農園の栽培情報)による目安です。
タキイ種苗の資料では、一般地の露地栽培の秋まきは、10月中旬〜11月中旬が目安です。上の表の中間地とほぼ同じです。
秋まきと春まき、どちらにする?
- 秋まき:寒さに強い小さな苗で冬を越し、春に収穫する。収穫は春まきより1〜2か月早い。関東以西(中間地・暖地)に向く
- 春まき:冬越しの心配がない。北海道や、冬の寒さが厳しい地域に向く。収穫は初夏〜夏
タキイ種苗の資料によると、秋まきの種まきが早すぎると、冬の寒さが厳しい時期までに生育が進みすぎて、寒さで傷みます。反対に遅すぎると、初夏の気温が25℃以上になって急につるが枯れ上がり、収穫期間が短くなります。まく時期は、袋の適期を守りましょう。
種まきのやり方(直まきとポット育苗)
- 直まき:1穴に3〜4粒(タキイ種苗)。鹿児島県の資料では1穴2粒、深さ3cmほど。本葉2枚ごろまでに1〜2本にそろえる
- 水につけない:エンドウなどのマメ類は、水に浸してからまくと、急に水を吸って種の皮が破れ、発芽をそこなうことがある(タキイ種苗)
- 鳥よけ:まいた後に不織布をベタがけするか、防鳥テープを使う
- ポット育苗:鳥害を避けるには、6cmポットにまいて約30日育て、本葉3〜4枚で、根鉢をくずさずに植える方法もある
- 畝:根は過湿に弱いので、高めのうねにする。マルチは雑草を抑え、水分と肥料をたもつ
| 項目 | 目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 発芽適温 | 18〜20℃(4℃以上で発芽が始まる) | タキイ種苗 |
| 生育適温 | 12〜20℃(25℃以上で草勢が弱まり、枯れ上がる) | タキイ種苗 |
| 株間 | 15cm(1穴2粒) | 鹿児島県 |
| 連作 | 3〜5年以上あける | タキイ種苗 |
冬越しのコツ:苗を大きくしすぎない
秋まきでいちばんの山場が冬越しです。タキイ種苗の資料のポイントは次のとおりです。
- 本葉2〜3枚のころが、いちばん寒さに強い。この大きさなら、マイナス7℃ぐらいまで耐える
- 冬のあいだに生育が進みすぎると、寒さの害を受けやすくなる。大きくなりすぎたら、しっかり防寒する
- えんどうは、一部の品種を除いて、生育のはじめに一定の低温にあわないと花芽ができない
- 霜が直接あたると傷みやすい。株の上に笹の枝やわらをかぶせて霜よけをする
- 寒さが厳しくなる12月下旬までに、トンネル支柱に不織布や寒冷紗をかける。冬は風が強いので、ハウスバンドなどで補強する
- 2月中旬までに、うねの肩に速効性の肥料をやり、株元に土寄せする
春の管理と収穫:支柱・整枝・追肥
- 支柱:竹を1株ごとにさす方法のほか、エンドウネットやキュウリネットを使う方法がある
- 整枝:着果は、はじめに枝分かれした枝に多い。3月下旬ごろまでに出た枝を残し、それ以降に分かれた枝や花つきの悪い枝は、誘引のときに取り除く
- 日当たり:日が足りないと実がつきにくい。つるを等間隔に配置して、光が十分あたるようにする。茎は中空で折れやすいので注意
- 追肥:実えんどうとスナップは、さやがふくらむころに1回。絹さやは、土寄せのころ・開花期・収穫はじめの3回
- 水やり:開花期に土が乾きすぎると花が落ちる。乾く日が続くときは水をやる
- 害虫・病気:3〜5月にハモグリバエ(葉に白い筋がつく)、春先にうどんこ病が出やすい
まく日を記録しておこう
秋まきのえんどうは、種まきから収穫まで半年ほどかかります。家庭菜園アプリ「まきどき|うえどき」では、お住まいの都道府県を選ぶと、えんどうの種まき時期ととれる時期が地域に合わせて見られます。「わたしの野菜」に入れて、まいた日を記録しておけば、来年の目安にもなります。無料で使えます。iPhone は App Store、Android は Google Play で「まきどき」と検索してください。
出典
- タキイ種苗「野菜栽培マニュアル」エンドウ:https://www.takii.co.jp/tsk/manual/endou.html
- 鹿児島県「有機農業の手引き『有機百培』」有機野菜栽培事例(マメ類・果菜類)実えんどう・スナップえんどうの項:https://www.pref.kagoshima.jp/ag04/sangyo-rodo/nogyo/gizyutu/kankyo/yuuki/yuukihyakubai.html
- 地域別の時期:まきどき|うえどき(アタリヤ農園の栽培情報をもとに作成)
確認日:2026年10月23日(タキイ種苗・鹿児島県の資料とアプリの時期データで確認)。時期はその年の気温や畑の場所で前後します。種袋の適期もあわせて見てください。




